日本で外資系企業に勤務する方にも役立つと思います

　白藤さんの豊富な海外勤務経験のエピソードを交えた読み易い本です。
海外における日本人マネジメントの悩みについて、
グローバルマネジメント先進国との対比がふんだんに盛り込まれて参考になります。
タイトル通り、
これから海外勤務に向かう人向けの本ですが、
私は、
日本で外資系企業に勤務する方々にもぜひ読んで頂きたいと思います。


私も外資系での勤務経験がありますが、
外資系企業で働く日本人が海外本社から送られてきた外国人マネジメントと理解し合うことは簡単ではありません。
この本を読むにつれて、
この在日外資系企業の社員の苦悩は、
海外でマネジメントに悩む日本人と酷似していることに気付きました。
日本人の思考枠はグローバル標準からずれていて、
日本であろうと海外であろうと、
外国人と接触する際には思考枠の違いに戸惑うのではないでしょうか。
この本は、
グローバル標準の思考枠を習得するための入門書と位置付けることもできるのではないかと思います。


　白藤さんが指摘されているように、
グローバルマネジメントでは言語力が大切でしょう。
もちろん、
外資系企業の従業員として使われる場合も同様です。
外資系の企業では、
専門知識は乏しいものの、
卓抜した語学力でマネジメントに信頼され重要な役割を果たす人々が多くいますね。
こつこつ仕事をしている人には何とも悔しいことなのですが、
それが私が見た現実でした。
仕事で実績のある人は、
この本から、
外資系企業で評価してもらうためのヒントを得て欲しいと思います。