外観コストに食われた音質

本体カラーはシアンが強いブルー。
幅サイズはiPhone 6程で、
重量はこのサイズとして軽い方ではない。
見ての通り形状は独特で、
本体を指で軽く前方に倒すと起き上がりこぼしの様に底面後方の平らな重心面に落ち着く。


初回ペアリングは電源を入れた状態で（Bluetoothボタンを押さずとも）、
スマートフォン側処理で完了できる（再設定時はボタン押し：本体動作電子音はチープ）。
接続安定性に関して現時点で問題を感じた事はなく、
同フロアの端から端まで離しても（部屋を隔てて）維持できている。
フル充電の目安は1A急速充電で2時間強、
標準1Aでは3時間強かかる。
採用Bluetoothの仕様上、
iPhone 5以降のBluetoothアイコン横の電力バーは表示されない。
同等ポータブルスピーカーと同じく5時間（公称）の持久力がある他、
4台まで（同時は2台）のペアリングが可能。
BluetoothだけでなくAUX端子も備えるので、
3DS等のサウンド拡張にもなるだろう。
またしばらく無音状態が続くと電源が切れる為、
スライドスイッチ型に比べると使い勝手は高い（特に就寝時）。
個人的には曲のスキップボタンを備えていない点がとても残念である。


サイドにパッシブラジエーターを備えるが低音域の薄さが目立つ。
それが中音域を巻き込んでいる為、
どうも「モヤ」の様な感触がある。
そのモヤの中から現れた高音域はざらっぽく感じる事もある。
この辺り、
手持ちの同社UE Mini Boom WS510とほぼ同等のチューニングと言える（音の広がりに関しては本機が勝る）。
一般的な音量では全般的にクリアな印象は受けないが、
ある程度の音量まで上げてしまえば音質バランスが若干安定する。


また上面から背面、
そして底面まで施された半ラバーな加工が難点で、
衣類の繊維や鞄内では細かい埃などが「簡単に吸着」してしまう（本体カラーがブラックなら更に厳しい状況かと）。
設置場所での安定性を狙った加工とはいえ、
人目を気にするならば常に手入れは必要になるだろう。
デザイン性の強いプロダクトながら、
首を捻る箇所も幾つか見受けられた。
発売当初の7000円前後ならコストパフォーマンスは芳しくないが、
現時点の Amazon価格（4800円程）であれば問題はなかろう。