一般的な入門書ではないが、

ライター諸氏のテンションがそれぞれ高くてレビューそのものが面白い。

トンデモ系作品は紹介する文章自体にアオリ要素が多い方が絶対に楽しいですからね。

ただしデータ的な部分は完全とは言えず、
明らかなヒット作・有名作品が抜けていたりするので
本格的に興味をお持ちの方は他社の『キング・オブ・Vシネマ―ゴールドカタログ100選』（谷岡雅樹）も併せてお読み下さい。

DVD化も決して多くはなく、
未だその全貌に光が当てられているとは言い難いVシネマの世界。

こういうムックの効果でこのジャンルの研究・再評価がもっと進むといいですね。


個人的に惜しいと思うのは、
時代劇Vシネマへの目配りが弱い点。

大ヒット作『くノ一忍法帖』シリーズをあえて外したのはページの都合上仕方ないのかもしれないし、

ライター諸氏の好みの問題もあるのかもしれないが、
他のジャンルが充実している分、
割を食った印象です。

『女犯十手裏仕置』や『女郎蜘蛛』（主演・大沢逸美、
未DVD化！）といった作品をを取り上げるセンスは素敵なのだが、