表紙や特典ポストカードなど、カラーの絵がとても美しい！

1巻を読んだ時、
道真と業平が同時代の人物だったと初めて知って驚きました。
その時は、
狭い貴族社会に同時代に属していたのなら、
当然知り合いではあっただろうけど、
親子ほど年の差もある学問の神様と軟派な歌人とは、
また意表を突いた取り合わせだなあ、
くらいに思っていました。
その後、
道真に興味を持ちネットで少々検索したところ、
「在原業平と親交が深く」という記述を見つけてびっくり！「平安の最強バディ」というのは、
灰原薬さんの創作ではなかったのか！
1巻では、
どちらかといえば有名人コンビによる推理譚という感じであったのが、
この2巻では、
そのような単純な話に留まらず、
藤原北家全盛の礎を築いた良房と養子基経の存在をベースに、
それに絡んで道真と業平のそれぞれの過去が少しずつ明らかにされていき、
さらに面白さが増してきました。

今までは、
「道真は藤原時平の讒言により、
失脚させられた」と思っていたのですが、
もしかしたら藤原家による菅家潰しはもっと早い時期から始まっていたのか‥‥？そして、
業平と高子姫といえば、
「伊勢物語」の「芥川」がまず思い出され、
駆け落ち失敗などという個人的な黒歴史を、
1000年以上の後の世まで（古文の教科書で）語り継がれるなんて恥ずかしいなあ、
などと軽く考えていましたが、
これもそんな単純な話ではなかったのか‥‥？
今後の展開が非常に楽しみです。

そしてまた、
絵が上手いところがとてもいい！何度読み返しても見飽きることがありません。