見守るものと見守られるもの

　信宏の秘密の足長おじさん物語、
という按配でしたね今巻は。
もっとも本人は周囲に秘密にしているつもりでも、
海坊主には怪しまれてミキにバレてりょうや香瑩にも即かぎつけられていましたが。
まあこういったことは秘密にするにも、
お金がかかるものですからね。

　遂にというか、
震災ネタが登場しましたね。
多くの漫画家たちがこのネタを扱おうとして、
でも劇中にどのように出せばいいのか迷っている中AHではこうきましたか。
この話の信宏や香瑩、
りょうも海坊主もゲストキャラたちも誰も彼もが――みな優しい。
親の顔、
子供の顔、
そうしたものが多く出る中で共通するのは「家族」というそんな単語でした。

　苦難に遭っている他者に接し自身の中の過去と優しさを思い出す、
だから自分に出来ることをやり相手の気持ちを察しようと努力する。
失敗したりしながらも懸命に努力する信宏の様子を温かく見守る、
りょうや海坊主――カッコ良かったです！7巻も、
楽しみに待とうと思います。