場合によっては悪本

中身を見ず、
タイトルだけで購入してみましたが、
微妙な内容の本でした。


半分くらいはいいことが書いてありますが、
半分くらいは著者の全くの思い込み？といった内容でした。


いいことについては税理士や経営者にとっても経営に役立つ要素かと思いますが、
残りの半分は本気でそう考えているなら著者が税理士のことをよく理解しておらず、
少し残念に思う部分もありました。


どこの地方銀行に勤務していたのか不明ですが、
エピソード等の事例は正直10年前の話か、
又はある程度地方の話かと思います。


企業がなぜ銀行からお金を借りるのか、
著者は元銀行員なのに理解しているのか疑問に感じました。


税理士のつくった決算書を銀行はこう見るなんてことが書いてありますが、
銀行からお金を借りるためだけに決算書を作成するわけでななく、
会社の全体的なバランスやキャッシュフローをみて税理士は決算書を作成していると思います。


さらに最近は会計指針やら要領などいろいろな制約があります。


銀行はこうみるからこんな決算書を税理士につくらせては駄目だ、
典型的な例はこうだって書いてありますが、
おそらく多くの税理士は銀行がどう見るか分かった上で、
いろいろな事情があり筆者のいうダメな決算書を作成していると思います。


若手の税理士はこうだ、
なんてことも書いてありますが、
私は会社経営をしていてこれまでそんな若手税理士に出会ったことがありません・・・（笑）

「あなたの会社は税理士の飯のタネに」・・・といういい方は、
逆に「あなたの会社は銀行の飯のタネに」・・・とタイトルを替えてあげても通じると思いますよ（笑）

実際、
銀行の収益の大部分は著者が見下している会社への貸出金の金利収入ですし、
例えば、
弊社は借りる必要が全くない会社なのですが、
銀行は様々な口実で不必要な融資をしてきます。


こういうのって銀行都合の融資であり、
会社のための融資ではありません。