「原理」にもとづいて冷静に説かれる最良の日本経済論!
  停滞し続ける日本経済の諸相を多角的な観点から再考したまさに名著。
開かれた市民セミナーの講義をもとに編まれたせいか,流麗な文体と工夫された展開構成は読者を決して飽きさせない。
一気一読の妙味ありというべきか,じっくりと本書に向き合われるとよかろう。
1998年に刊行された本書は,いわゆる「失われた10年」といわれる日本経済の特質を,高度情報化のインパクト,それを物質的基盤とする新自由主義にもとづく現代のグローバリゼーションのなかで平易に解説してくれる。


  以前の現代資本主義論や日本経済論の書よりも,本書は一段と魅力的な論述内容になっているのではないか。
その明確な理由は定かでないが,コンパクトながらも全5章のなかに,その時点でのあらゆる著者の認識・主張・提言が一体となって見事に盛り込まれているからかもしれない。
特に興味深いのは,第3章「産業構造と家庭生活の変容」と第5章「グローバリゼーションと日本の位相」。
前者は社会学的・フェミニズム的考察も加味され,率直で斬新な問題提起が心地よく響くし,後者はそれこそ世界的視野から日本経済のゆくえを見据える貴重な分析が行われている。
「経済生活の内実や金融組織のあり方などを世界主義的に同質化する側面と,多様な経済秩序が分岐して発展する傾向と,現代資本主義のグローバリゼーションにはどうもその二面がふくまれているように思う」(202頁)という見解は実に示唆的だ(収斂化でも多様化でもない側面があるかもしれない)。


  本書は経済原論の著作ではむろんないが,資本主義や日本経済を考察する際の揺るぎない視座に,「原理(マルクス・宇野)」が存在することを常に念頭に置くべきだろう。
経済現象とその背後にある論理を正確に汲み取る姿勢にわれわれは敬服する。
現代資本主義論の最新書『幻滅の資本主義』(2006年,大月書店)との併読も有益だ。
多くの方に是非とも本書を高く推奨したい。
日本経済を考え直す (岩波セミナーブックス (74))

その他の感想

コスパ最高(^O^)
初心者向け、とはいえど
価格に吊られた私が悪い…
一眼レフに
ちょっと偏りがありつつも、興味深く読めるチョコレートの歴史
増税前の日用品を購入しました
当たり前かも知れないが、売っていて良かった。
ぱさつく。
思ったより!
ThinkPadのKeyBoardではない。
ライジャケ専門店 TIAREさんの対応に感謝!
初のLサイズパンツ
喜国衰えたり、という印象だ
たくさんのありがとう
工具の柄の延長に使用
もう1つ大きい方が、、、
ピングレの癒やし
とても早い到着で助かりました。
相性で当たり外れあり
じぶんの身になることに、お金を使おう。
やっぱり2199はガミラス側が主役だったようですねw
大人気ビブリア古書堂シリーズ第5弾
触れない場所の温度測定に便利。
自分が頭がいいと思っていないか? 内容も稚拙でどうしようもない
1冊で二度おいしい
久しぶり いい作りに感動!
買う価値はありません!!
原発事故の背景が見えてくる。
メッセージが…笑
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