安心して聴けるフェリーさんの美しい宝石のような音楽。オリンピア(2010)より、レトロに。

　ブライアン・フェリーさんのソロ１４作目です。
出だしから、
ああ、
これがフェリーの音楽そのものという感じの宝石のような音が散りばめられています。
近しいミュージシャンたちのいつもの演奏です。
「ああ、
こんな美しい音楽もあるのだなあ」と感じると思います。

　久しぶりのソロ作品で、
ドキドキして聴いた２０１２年の「オリンピア」に比べて、
ぐっと落ち着いた感じの曲調が多く、
また全編を通して今までのフェリーさんのソロ作品のイメージが断片となって感じられるようです。
そういう意味ではレトロな作品といえるでしょう。

　音楽として目新しい感じはほとんどありませんが、
これがフェリーさんの楽曲と、
私は大満足です。
ささやくように歌う曲が多く、
かつての元気いっぱいな男くさいパワーは潜んでいますが、
逆にそれが６９歳という今の年齢の重さを感じさせて、
５８歳の私には心地よい。
晩秋の日々にぴったりです。

　もう昨日届いてから、
何度も、
何度も聴いていますが、
飽きる事がありません。
私個人的には、
ロキシー・ミュージック、
フェリーさんのソロ作品は全て持っていて、
繰り返し、
とっかえひっかえして聴いていますが、
これも愛聴盤になることは、
間違いありません。

　もしブライアン・フェリーさんを聴いた事が無い方がいらっしゃったら、
どうぞ、
聴いてみてください。
。
そしてロキシー・ミュージックを含めて、
過去の作品に遡って欲しいと思います。