サクサク読めてしかも中身がぎっしりでした！

先へ先へと読み進むことが楽しくて仕方がない、
それでいて、
読者が考えさせられる質問がちりばめられていて読みとめて考えさせられる深い考察が満載です。
特筆すべきは5つの集中のステップをスループット会計で解説されていますが、
これが実に分かり易い。
私事、
始めて、
DBRとスループット会計を関連付けて考えるという事を学びました。
また物語としても秀抜で、
少々ネタバレですが、
主人公の心の重荷となっている奥様が、
あるキッカケで主人公の理解者になる行は、
うるっと来ます。
「イイ奥さんじゃんかあ」と思わず、
感情移入してしまいました。

TOCに無知でも、
「なんとなくわかる」オリジナルのザ・ゴールは自分の理解度が上がるに連れてその意味の深さが増して行く性格の読み物です。
いい意味で不親切なんですが、
普通の人にはExcelのように機能の一部しか理解できない。
（Excelの解説本や、
Microsoft検定が生まれる所以ですね）一方で漫画版はいつもの岸良氏の本のように、
正確な脚注が実は書いてるのですが、
それは、
こっそりと会話の中に隠されていて「やるなあ」と何度も膝を叩いてしまいました。
読むだけで実践につなげられる可能性がオリジナルより格段に上がっています。

漫画版も、
オリジナルと同じく読む人の経験値や、
理解度によって深みが変わる点では同じかも知れません。
しかし、
オリジナルがレベル10の知識体系の1までしか読み取れない可能性が高い事に対して、
漫画版はより深いレベルまで緻密に書かれていて、
例えば自分の会社でTOCを導入したいと思う人たちにとっては正にバイブルとなるんではないかと思います。