重力で引かれあう科学

科学雑誌Newtonの別冊です。
ずばり、
重力とは何か。
ビジュアルなイラストを満載して、
直接目に見えないこの力と重力に関する物理の原理や謎をわかりやすく説明してくれています。
以下のような構成になっています。


1 万有引力の法則
2 万有引力の法則から一般相対性理論へ
3 現代物理学がかかえる重力の謎
4 素粒子物理学から見た重力
5 重力の謎にせまる超ひも理論

万有引力、
相対性理論、
ブラックホール、
素粒子学、
超ひも理論、
ダークマターとダークエネルギー、
統一理論、
多次元宇宙論、
CERNのLHCによるヒッグス粒子の発見と、
かなり盛りだくさんの内容になっています。
この薄さで、
イラスト中心の解説で、
よくまあ、
これだけ多様なテーマを詰め込めたものだと思います。
結果的に重力という視点から近現代の物理学を俯瞰するような仕上がりにもなっています。
最後に前田恵一博士が語っているように、
「重力における重要な問題の解決は、
単なる重力理論の進展というだけでなく、
物理学そのものの進展ということができる」ということを、
強く実感します。
よくまとまった企画です。