買ってはいけない本かも？ｗ

私は薬剤師なので、
どんな内容なのかなぁ・・・と興味本位でこの本を買った。

まあ、
ちょっと詳しい素人よりはよく知っているが、
出来ない薬剤師よりも間違いが多い。

素人にはわかるまいと思ってか、
適当なことを書きすぎです。


まず、
最初の頭痛薬のところで、
すでにおかしい。

細かいことを言い出すときりがないけれど、
「鎮痛作用の強さ＝胃腸障害の強さ」と
安易に考えているのが伺える。
サリチル酸系とプロピオン酸系は同等の鎮痛効果を持っていても
胃腸障害の強さは同じではないことを、
この人は知らないようだ。

また、
同じ系統のお薬であっても、
胃腸障害の出方は違う。

すべてがこの人の言うとおりなら、
医師も薬剤師もイラナイ。


たとえば、
風邪薬の成分について書いてある部分を見るとこんな具合。


「単品だと頭痛薬や痛み止めに使われます」と束ねてある抗炎症剤の中に、

鎮痛作用のない塩化リゾチームやトラネキサム酸が入っている。

抗ヒスタミン剤の項目には、
抗ヒスタミン剤の眠気を打ち消す目的でカフェインが入っているというが、

かぜ薬に無水カフェインが入っているのは、
鎮痛効果の補助を狙ってのこと。

量としてはインスタントコーヒー1杯に含まれるカフェイン量より少なく、
この量では抗ヒスタミン剤の眠気は飛ばせない。

鎮咳・気管支拡張剤のところには、

「市販薬としてはエフェドリン類が好んで使われますが、
効果としてはデキストロメトルファンのほうが優秀」
と書いてあるけれど、
エフェドリンは気管支拡張剤でデキストロメトルファンは中枢性鎮咳薬なので、

両者を比較するのはおかしい。

おまけに、
去痰剤のところに「咳が起こる元になる神経の興奮を抑える薬で・・・」と書いてあるが、

これがデキストロメトルファンの説明だろうと思う。
去痰剤の説明は一切無い。


ここで少し戻るが、
彼は頭痛薬の項目で「偏頭痛は、
市販薬では治りません！」と書いており、

その中で「困ったことに偏頭痛に効果のある薬局薬は皆無です」と書いている。