「臆病な自尊心と、尊大な羞恥心」を抱えた人間、李徴
中島敦の『山月記』といえば、
教科書などで読んだことのある人も多いと思います。

「臆病な自尊心と、
尊大な羞恥心」という言葉に心ひかれた方も多いのではないでしょうか。


この本を見つけた時「小野さんの声は優しすぎやしないか……」とおもい、
またそこが気になり買い求めました。

「名場面」ということで、
李徴の独白めいた部分から朗読は始まります。
彼の友人たる袁サンは朗読ではすっかり影をひそめています。

李徴というと私の頭の中では独善的な芸術家であり、
彼の独白は袁サンが振り返るような自嘲の色濃い声となり、
あるいは詩人として大成できなかった己に落胆し怒り、
それに胸をかきむしる、
まさに虎の咆哮のような声となって長年脳内で再生されていました。

そのイメージが先行し、
やはり小野さんの声は優しすぎるな、
と思いながら朗読に合わせて文を追いました。

しかしその印象は、
まさしく「臆病な自尊心と、
尊大な羞恥心」のところでころりと変わりました。

李徴が怒り狂う虎から、
弱々しい人間へと変貌を遂げたのです。

「臆病な自尊心と、
尊大な羞恥心」を抱えた、
弱々しいひとりの男が草の中からまろびでてきました。

李徴は尊大な芸術家であるだけでなく、
ひとりの弱い人間でもあったのだ、
と小野さんの朗読にあらためて気付かされました。


本書の特徴は、
巻末の語注にもあるでしょう。

少し難しい漢字や語句、
表現には辞書的な解説がついています。

久方ぶりに古典的な表現に触れる人や、
小野さんに惹かれてはじめて中島敦に触れる人にはありがたいものかと思います。


また朗読の部分ですが、
冒頭の李徴の半生と袁サンが彼と再会するシーンはありません。

短い作品なのでせっかくなら全文読んでいただきたかった気もしますが、
まさしく李徴にスポットを当てた朗読である、
と思えばあまり気にならないかもしれません。

(※「袁サン」の「サン」の字が表示されないようなので、
カタカナにしました)
山月記 朗読CD付 (海王社文庫)

その他の感想

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むむむ・・・色選びに失敗したかも
必須OP!どんなクラッシュももう怖くない!
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