一種のアンチ自己啓発書的な本です

　本書の新聞広告を見たとき、
「堕ちる」という言葉から不倫したり、
犯罪をすれすれの反市民的なことをする人たちのことを書いているのかと想像してしまった。

　実際は上昇圧力の強いこの社会で、
その圧力に抗して生きていくにはどうすればよいか、
という処方箋のようなものがアンチ自己啓発的に書かれている。

　残業のかなり多い職場にいるので身につまされる話もけっこうあるのだが、
読後感は意外と清々しい。
こういう人いるよね、
という話も豊富にあり、
納得のいく内容だった。

　それにしてもあとがきで取り上げられた吉田類のような生き方はほんと羨やましいとおもう。