センセイも大変ですね…

　庶民より優遇された年金や、
住い、
手当て、
グリーン車の無料乗車などの特権の数々、
政治資金集めのパーティー、
料亭、
国会中継での居眠り、
下品なヤジ、
悪いことは全て秘書のせい？　このような国会議員に対して抱いた疑問に答えてくれる本書、
読んで良かったと思える内容でした。


　最初は、
タレント議員が書いた、
単なる自分自身の体験談をまとめた軽い読み物程度と考えていましたが、
スケジュールから、
金銭、
議員秘書、
仕事内容まで、
国会議員について、
分かりやすく、
興味深く、
そして面白く真摯に紹介されているの点が、
素晴らしかったです。


　また政治家としての江本氏らしい言動やポリシーが、
災害視察での服装規定、
難病問題を取り上げるまでに至る委員会での緊迫したやりとり、
議員年金の功罪などにおいて、
よく表れており、
共感できるものがありました。


　パーティー券にご招待とあっても、
ただで飲み食いするのは…、
居眠りとヤジの理由、
意外と多い私費による出費、
大政党に有利な訳など、
日本政治のからくりの一端を理解できるので、
社会科の副読本や、
政治をネタにした小説や漫画を創作する上でのヒントにもなるように思えます。


　本書の漫画も丁寧で、
有名なセンセイの特徴も上手く表現されており、
文教委員会での、
江本氏もかなわない元外相経験者の女傑とのエピソードも、
笑えます。
国会見学体験漫画も良かったです。