角松敏生自身のプレイリストと思えば。

すみません、
固定ファンです（笑）。

確かに角松ファンはそれぞれのプレイリストがあるはずで、
ならばここはひとつ、
角松氏自身のプレイリストと思えばいいんです。
そもそも誰の自選ベスト盤だってプレイリストそのものじゃないですか（「1981〜1987」は除く。
あれほどサービス精神に溢れたベストも珍しい）。
それを判った上で購入するかどうか、
自分で決めればいいんです。

実利的な話をすれば、
例えば角松歴はアルバムのみ、
という人には「Realize」シングルバージョンは必聴テイクだし、
プレイリスト作って聞いているものの、
もともとのアルバムで直前トラックのフェードアウトの”端っこ”が気になってた人には「Lunafairymiena」「IZUMO」は押さえておきたいところです。
もっと極端なことを書けば、
レンタル派にはこのベスト盤、
新曲1曲以外はスルーしてしまうかもしれませんが、
まあ、
人それぞれです。

かつて角松氏はシングルとアルバムで同じ曲を同じテイクで収録するのを極端に嫌っていたという主旨のことを「1981〜1987」のライナーノーツで述べていましたが、
今回のベスト盤がアレンジをしていないのはそれだけ完成度が高いよ、
という自信と言えるかも知れません。
パッケージ（解説書）も含め隅々までアルバムを堪能したい固定ファン（笑）としては写真もじっくり眺めて感慨に浸りたい。
そして時に辛辣、
時にあからさまでありながら、
暖かなまなざしを忘れない解凍後の角松敏生の詩世界を改めて味わう機会を与えてくれるのがこのベストアルバムなのではないでしょうか。

このベストを最高！とは言いません。
なぜなら常に「次のニューアルバムが最高」なのが角松敏生だからです。