説得力のある良書

　この本は、
算数や理科や国語からいくつかの実例を出して、
「理解している状態」とはどういうことなのかを簡潔かつ明確に解説しています。

　私は、
自分が「なんとなくわかった気になっている」勉強をしてきたことに気がつきました。
勉強は「公式や知識を覚えこむ」だけでは十分ではなく、
公式や知識の意味を考え、
疑問をもって勉強することが大事ということがよくわかる本です。

　
　大人が読んでもためになる本ですが、
特にこれから勉強していく中学生や高校生は、
（せっかく貴重な時間を使って勉強するのですから）こんな本をまず読んでおくのも、
とても有意義だと思います。


　なお、
私は、
この著者の「間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか」を読んだあとに本書を読みました。
「間違いだらけの学習論」が内容豊富で分量も多いのに対し、
本書は、
中高生向けにそのエッセンスが集約された本です（プリマー新書は、
中高生など若い人をターゲットにした新書）。
１ページあたりの字数が少ないうえに約150ページであり、
すぐに読める本です。