共依存についてわかりやすいけど…

男女一般人向けに共依存について書かれた本だと思い購入しました。


一般向けにしては若干学術的であるのはともかく、
女性立場の偏った視点で書かれているように感じました。


タイトルが「共依存」である限り、
それは「自分は共依存かも?」と感じる女性も男性も本書を手にするはずですが、
内容は全般的に共依存は男性が加害者、
女性は被害者的な前提で、
女性を救う為に書かれた本だと思います(著者が勤めるカウンセリングセンターの13人全員が女性心理士も関係する?)。


アルコール依存の男性に対する依存から解放、
女性のアルコール依存の原因は男性パートナーの無理解からなど、
アルコール依存の男性の問題点、
女性がそこから如何に解決するかは書かれていても、
その男性側の立場からの視点や問題にいたった経緯、
その男性側自身の解決策については書かれていないのが残念でした。


被害者である女性を加害者である男性から救う為に書かれているようで、
多角的な視点を無視しては、
根本的な問題は解決出来ないのではないかと疑問に感じました。


共依存だろうと悩む女性には理解と共感を得る本だと思います。
男性読者には自分が(自分にも)問題があったと、
女性側の立場になって考えるきっかけになる内容だと思います。


それでも、
本書のタイトルは「女性の為の〜共依存」みたいにした方がいいと思いました。