面白い演者

とある学会で、
この著者の講演を聴きました。
その際、
紹介されていたのがこの本でした。


今まで認知症の臨床に関する著作は様々有り、
決定版の様なものにであいたいと願いつつも、
なかなかであう事が出来ませんでした。
例えば豊かな臨床経験に基づく良書ではあるものの、
若干、
標準的内容からの偏り、
論拠が古く内容の陳腐化、
あるいは、
学際的研究への糾弾が気になって参考とするには憚られるそういった、
全てを安心して読めない書籍（〇〇メソッド）もありました。


この著者の講演は、
聞いていて参考になり、
かつ、
面白かったと言う印象でついつい購入してしまったのですが、
買って損したと言う印象はありません。
日本認知症学会のテキスト（認知症テキストブック）も一読し、
理論や病理としては理解したものの、
実臨床ではどういう治療の組み立てをしたら良いものかと考える際に、
検査法や実例もあり、
かつ、
最新の薬剤情報も網羅されており、
知識の補完と言う点でも役に立つ様に感じました。
個々の症例に関しては、
川畑信也先生の著作が充実しているようですが、
非専門が網羅的に最新情報を補完するにはコチラがお勧めです。
抵抗が無ければ、
神経心理学コレクションシリーズが更に面白いでしょうけれど。