新たなムックらしさ

17年も続いてるバンドだけあって過去に様々な音楽に挑戦してきたムックですが、
ラウド感が強くエレクトリックな要素を多く含んだ近年の「ムックらしさ」という物が確率されたアルバムかなと思います。


個人的な話で言うと、
メジャーデビュー前後のドロドロとした独自の世界観が好きだったのでこのアルバムを始めて聞いた時は「うーん…」と言った感じでした。
僕の好きだった未完成さを楽しむ「ムックらしさ」はほぼ完全に消えています。


ですが決して魅力が失われたわけではなく、
前作から比べても楽曲のクオリティは高くなっていると感じます。

未完成さのようなものを楽しんでいた過去のムックから「進化」したと言っても過言ではないと思います。


また、
俗に言う「ヴィジュアル系」のファンだけでなく、
普通の（という表現もおかしい気がしますが）ロックバンドを聞いている方にも刺さる楽曲たちだと思います。


私としては「志恩」以前でムックのイメージが止まっている方には正直あまり…と言った感じかも知れません。

逆に「球体」以降のムックを好んでいる方には悪くない１枚かと思います。


どちらかと言うと昔のムックの方が好きな僕としては☆は３つを付けようと思っていましたが、
アートワークにギミックがあり、
凝っていて面白かった事もあり楽曲以外のところで追加して４つにさせて頂きました。


ダウンロードでCDより安く（人によっては無料で）手に入ってしまう時代なので、
こういった実際にCDを手にした人だけが楽しめる要素や、
コレクション性の高いアートワークも個人的には重要だと思います。

DL購入と迷っている方には断然CDをお勧めしたいと思います。