金米糖の降るところ の感想

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参照データ

タイトル金米糖の降るところ
発売日販売日未定
製作者江國 香織
販売元小学館
JANコード9784093863100
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

江國さんの小説はとても好きです。
独特の文体と独特の世界にどっぷりと浸り、読み終えるのが勿体なくなるほど。
でも、この作品は流し読みしてしまったのです。

何が足りなかったのかと考えてみると、
主人公である佐和子の切実さであるように思います。

達哉だけは妹と共有したくなかったこと。
東京を捨てたこと。
田淵と不倫したこと。
達哉を捨てたこと。

いままでの小説の主人公たちは、世間的な常識はどうあれ、
そうしなくてはならないという切実さに駆られていました。
そしてそれが、江國作品の最大の魅力でした。
でも、佐和子からはそれが感じられなかったのです。
そしてその結果、佐和子はただの理解不能な人になりました。

佐和子の倫理観や言動はいままでの小説と変わらないのに、
なぜか佐和子の言葉は上滑りして聞こえました。
とても残念です。

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小学館から発売された江國 香織の金米糖の降るところ(JAN:9784093863100)の感想と評価
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