公共経済学の理論と実際 の感想

　この本は、慶応大学の教授の方々が中心となって編集された公共経済学のテキストです。公共経済学という分野はご存知の方は少ないと思われますが、実際の経済を観察する上で重要な考えを多く含んでいます。
　この本はミクロ、マクロ経済学の基礎知識、ゲーム理論の基礎から書きはじめているので、理解するためにこれといって副読本は必要ありません。囚人のジレンマゲーム、社会的選択の方法、政略的選択などの公共経済学の中で重要な事柄はほとんど網羅しています。
　一見すると数式やグラフが各所にあるため、数学が苦手な方は引いてしまいそうですが、予備知識が全くなくても理解できるように丁寧に説明がされているので安心です♪
　経済学を知らない方にも読書本として読んでいただけると思います。公共経済学にはついつい人に話したくなるネタが満載ですよ~。
　たとえば、、、みんなにとって望ましいと思うルールを決めて選挙を行ったとき、その結果は社会的に望ましいものになるはずです。ところがその結果は独裁者の意思のままになってしまうんです！
　証明が気になる方はぜひ読んでみてくださいね。