ボッコちゃん (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | ボッコちゃん (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 星 新一 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101098012 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
中学生になって初めて手に取る文庫本が星新一だそうです。
ショート・ショートという形式は、星新一と同義語のように思ってしまっているのですが、短くて、読みやすくて、面白くて、音楽を聞くように次々と読めます。
これほど多くの人が読んでいる文庫本は滅多にないと思うのですが、星氏の作品に対する文壇の評価は低かったようです。
以前、宝塚にある手塚治虫記念館で「星新一」展が開催されたのですが、その時の展示に、星氏はジュニア文学の作家である、と言われ続けたことに不満を抱いていたことがありました。
これは手塚治虫氏が同じように子供向きの漫画作家という評価を受け続けたことに共通していて、そのせいかとても仲が良かったのだそうです。
因みに、手塚治虫氏の『W3』の主人公は、星真一少年でした。
さて、『ボッコちゃん』は星氏が最も思い出深い作品として振り返っていたのを記憶しています。
この作品が、ショート・ショートを決定づけた作品なのだそうです。
そういう意味では、数ある作品集の中でもこの『ボッコちゃん』は欠かせないものだと思っています。
星新一氏の作品を例えて言えば、現代の千夜一夜物語と呼べるでしょうか。
星新一さんの作品をどれほど賛美しても過ぎるということはないように思えます。
読める時代、原語で読める国に生まれて幸福であるとも思っています。
ショート・ショートという形式は、星新一と同義語のように思ってしまっているのですが、短くて、読みやすくて、面白くて、音楽を聞くように次々と読めます。
これほど多くの人が読んでいる文庫本は滅多にないと思うのですが、星氏の作品に対する文壇の評価は低かったようです。
以前、宝塚にある手塚治虫記念館で「星新一」展が開催されたのですが、その時の展示に、星氏はジュニア文学の作家である、と言われ続けたことに不満を抱いていたことがありました。
これは手塚治虫氏が同じように子供向きの漫画作家という評価を受け続けたことに共通していて、そのせいかとても仲が良かったのだそうです。
因みに、手塚治虫氏の『W3』の主人公は、星真一少年でした。
さて、『ボッコちゃん』は星氏が最も思い出深い作品として振り返っていたのを記憶しています。
この作品が、ショート・ショートを決定づけた作品なのだそうです。
そういう意味では、数ある作品集の中でもこの『ボッコちゃん』は欠かせないものだと思っています。
星新一氏の作品を例えて言えば、現代の千夜一夜物語と呼べるでしょうか。
星新一さんの作品をどれほど賛美しても過ぎるということはないように思えます。
読める時代、原語で読める国に生まれて幸福であるとも思っています。
子供の時から読んでいる星新一のショートショート。大学生になったいまでも相変わらず読んでいる。ショートショートというものの性質がそうなのかもしれないが、テンポよく次へ次へと進むあたり、CDやLPの一曲一曲を聴いているようである。
舞台が、ありそうでない日常であったり、まったくの空想世界であったり、その舞台設定だけでも十分わくわくさせられた。固有名詞のほぼ出てこない点、極めて客観的に徹した記述、無機質な中に想像力を掻き立てるものがある。努めて難しい小説を読むのも悪くは無いが、こういうシニカルな笑いを抜群のポップセンスによって短く凝縮した本も侮ってはならない。
舞台が、ありそうでない日常であったり、まったくの空想世界であったり、その舞台設定だけでも十分わくわくさせられた。固有名詞のほぼ出てこない点、極めて客観的に徹した記述、無機質な中に想像力を掻き立てるものがある。努めて難しい小説を読むのも悪くは無いが、こういうシニカルな笑いを抜群のポップセンスによって短く凝縮した本も侮ってはならない。