鳳翼麟瞳 の感想

陰陽座のアルバムはどれも良いのですが、このアルバムも大変充実した内容です。ハードロックを基調としながらも実にヴァラエティに富んだ内容であり、また、歌も聴き応え十分な素晴らしい作品となっています。全曲レビューします。

1. 焔之鳥(ほむらのとり
　重厚なギターサウンドに乗せて迫力十分な幕開けです。２曲目に向けてインストルメンタルで盛り上げます。

2. 鳳翼天翔(ほうよくてんしょう
　1曲目に続いてギターリフが絶妙のタイミングで飛び込んできます。曲を貫く黒猫の歌唱は伸びやかで力強く実に素晴らしいです。曲もアップテンポでとてもノリが良いです。途中のアレンジも良く練られており、ギターソロもコンパクトながらスリリングにまとめています。

3. 麒麟(きりん
　更に早いテンポの曲でぐいぐい押してきます。瞬火と黒猫のボーカルの良さがそれぞれ発揮されています。

4. 妖花忍法帖(ようかにんぽうちょう
　印象的なギターのコードストロークで始まる曲です。黒猫の艶やかで美しい歌声と巧みなバッキングでメロディアスな仕上がりとなっています。色っぽいと言っても良いような大人の雰囲気のハードロックになっています。

5. 鵺(ぬえ
　重量級の出だしでスタートするこの曲は、ゆったりとしたテンポで「鵺」の物語を紡ぎ出します。瞬火のボーカルがセクシーで男の色気が感じられます。黒猫のボーカルも独特の展開がありファンは必聴です。また、途中のアレンジにはラッシュの変拍子の影響を感じましたが、リーダーの瞬火さんが大のラッシュファンでもあります。１０分という長い曲ではありますが、実に上手くアレンジされているので、次々と展開するロックサウンドの醍醐味を楽しめます。

6. 叢原火(そうげんび
　大作の後は、趣変わってシンプルな感じのリフからアップテンポなハードロックになっていきます。黒猫のパワフルな歌唱が堪能できます。

7. 飛頭蛮(ろくろくび