羅生門 の感想

学生の頃を思い出し、この羅生門を選びました。

短編でありますが、途中での解釈や言い回しなどは基本となるものだと思います。

なぜ、あの頃印象に残っていたのか分かった気がします。

容易に読み切ることが出来るにもかかわらず、読者に何らかの問いかけをしてくる内容に惹かれたのだと思います。

読んで良かったと思いました。

「羅生門」自体は以前にも幾度か読む機会に恵まれたが、まさか芥川自身が装丁を受け持った初版本が復刻されるとは思いもよらず、商品紹介を見た時点ですぐに購入を決断していた。実際に読み進めていくと、当時の文体と文字組みとが美しく、やはり著者自装となると作品そのものへの印象も大きく変わるのだと感じさせられた。このような貴重本が国立国会図書館にただただ収められているというばかりでなく、一般市民でも手に取りやすい形で復刻されたのは喜ぶべきことではないだろうか。

羅生門のほか芥川龍之介の13作品が収録されていて読み応えは抜群。
特に羅生門は初版ということで、現代流通しているものとは文末が違ったりすることなど、
新しい発見をすることできるなど満足感が高いといえます。
ただ、通常の文庫のように本文を読むことができない（コミックなどと同様の形式）だったり、
当時の状態を再現しているために、読み辛い部分があるのは残念です。
とにかく、貴重な初版の羅生門が読めるのは凄いと思える。