バガボンド(36) (モーニングKC) の感想

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参照データ

タイトルバガボンド(36) (モーニングKC)
発売日2013-10-23
製作者井上 雄彦
販売元講談社
JANコード9784063872613
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

やはり井上氏の作品は面白い。
なによりもスゴイと思うのは、2巻以上も掛けてずっと田畑を耕しているだけなのに、漫画として成立させ、尚且つ面白い事だ。普通ならちょっとあり得ない。
ましてこの36巻ではいよいよ誰1人として剣で切り結ぶ描写が無い。
例えばこの36巻のバガボンドはどんな内容ですかと人に聞かれたなら、
「汚いおっさん達と泥にまみれて、飢餓に喘ぎながらたった一つの田を作る為に精を出す漫画です。」となる。
これだけ聞いたら誰が読むのか。でも、事実内容はそんな物で、しかし面白い。
勿論それは説明の主語に「あの武蔵が」と付くからな訳だ。
描いて来た登場人物が成熟しているから、今までの35巻をしっかり読みこんで来た人ならこの内容でも面白いのだと思う。

井上氏は過去のインタビューでスラムダンクを対比に出して、バガボンドについて「一番いい終わりどきを逃したかな」という気持ちがあると答えている。スラムダンクの終わらせ方は最高だったとも。
スラムダンクがそうであるように、山王戦のピークでバッサリと終わらせたやり方は一つのベストだった。
周知の通り、井上氏は描く漫画のキャラクターを立て、ストーリーを盛り上げる事に素晴らしい才能を持っている。
それはキャラクターの成長の過程を描く事に長けていると言い換えても良いと思う。
この人の漫画の面白さの秘密はその理由付けをしっかり描く事にあるのではないだろうか。
それがそれぞれ納得出来るし、それによってキャラが生きて来る。
バガボンドでその意味で一つのピークを迎えていたのは吉岡戦であろうし、その流れのまますぐに巌流島の話に入ればエンディングにふさわしいピークを作れたのでは無いか。
異論はあると思うが、今のバガボンドはスラムダンクの山王戦の続きを描いているような物だと思う。
見たいと感じながらも、山王戦の続きを描いてもう一つの、さらに高いピークを作り直すのは並大抵ではないことは容易に想像出来る。
花道が山王戦で無双した描写と、武蔵が吉岡70人斬りした描写が物語の中で同じ地点だったのではないか。

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