Deep Purple Complete Album 1970-1976 の感想

２枚は過去に購入したものとダブッテいるが、全体的には満足している。ただ１枚目のオーケストラとの共演アルバムは、他の称賛するレビューほど感じるものがなかった。無くてもよいと思っているが、もっと聞きこんでみよう。

　ディープ・パープルは、ビートルズの次にずっと好きなバンドであり、ずっとアナログ、ＣＤ買い続けてきたが、今回のボックスは、さすがに息切れがしてきていた。ビートルズのアメリカ盤のボックスセットで結構お金使っちゃたしね。それに、このボックスでクローズアップされているだけが彼らじゃないし、今もいいバンドだし、メンバーのソロとしても、ギランなんか、一時期、「ギラン」なんかと名乗って自身のバンドを名乗っていた時の方が凄いしとかなんとか無理矢理自分で自分に言い聞かせて今回は何とかスルーしようとしていた。

　が、が、近くのＣＤショップでこのボックスを見た時もう、居ても立ってもいられなくなった。ああ、そうなんだよな、この時代がすべてじゃない、でも、このころってみんな燃えてたよね、ケンカしてたみたいだけど、こいつらにはこいつらの夢があったんだよね、こいつらの夢ってどうなったんだろう、いや、そういう俺ってなんなんだろう、紙ジャケか、きっとチープなつくりなんだろうな、でも、こいつらの音楽ってそういうチープな装丁にぴったりなんだよね、うわぁ、よく見るとすげえきれいじゃん、こんなかわいいボックスにあのノリノリの「栄光のブリティッシュ・ハード」がギュウギュウ詰めかよ、た、たまらんなあ…

　このあたりで記憶と言うか考えていたことは消えており、気が付くと、レジに並んでいた。このアマゾンで買うのとＣＤショップで買うのとどっちが安いなんてことは一切考えてなかった。ＣＤショップの店員が少しニヤッとしていたかもしれない。

　そして、家に帰って、即、開封、ステレオに向かった。たまらんいい。中身は今までどおりのパープルなんだけど、いやあいいね！「栄光のブリティッシュ・ハード」だよ！こういうのを「かっこいい！」って日本語で言うんだよね！ホントたまらんよ！なんだこのいれもん。これで紙ジャケ！？すげえな、ちゃちいね！でも、輸入盤っていいよね、このチープさがいいよね。なんて一人で言いながら、家人から、また、おんなじ音楽かけてんの？なんて目で見られながらえんえん聴いている私がいた。

　こんな私は、本当に幸せ者である。