キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書) の感想
参照データ
タイトル | キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 久松 達央 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784106105388 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 産業研究 |
購入者の感想
筆者自身は有機野菜を作っています。有機野菜を否定しているわけではありません。有機野菜=良いと言った単純な図式を否定することにあります。有機野菜だからと言って栽培時期、鮮度、品種が悪ければ良いものが育たないからです。他にも「農業経営論」や「補助金」の話、あるいは筆者自身の人生哲学など話が多岐に渡ってとびます。良し悪しは別として脱サラをして新規参入をした筆者が実際に農業をして分かったり感じたりしたことを思うままに書いたという印象を受けました。
私が一番印象に残った部分は有機野菜をつくっていると「清く貧しくエコロジカルな善人」として見られると書かれている部分でした。冷静に考えると私自身農家の人に対する印象は「善人で勤勉な人」でした。実際私以外にも例えばTPPの話になると「日本の農業を守る」「農家の人を守る」と言った声を聞くことが多く「カワイソウな農家の人」というイメージは強く浸透しているように見えました。けれども、農家、農業の仕事というのは都会に住んでいる私にとっては単なるイメージに過ぎません。イメージで語る危険性というのを改めて実感できました。
私が一番印象に残った部分は有機野菜をつくっていると「清く貧しくエコロジカルな善人」として見られると書かれている部分でした。冷静に考えると私自身農家の人に対する印象は「善人で勤勉な人」でした。実際私以外にも例えばTPPの話になると「日本の農業を守る」「農家の人を守る」と言った声を聞くことが多く「カワイソウな農家の人」というイメージは強く浸透しているように見えました。けれども、農家、農業の仕事というのは都会に住んでいる私にとっては単なるイメージに過ぎません。イメージで語る危険性というのを改めて実感できました。
僕も新規就農した有機農家ですが、これまでに広くいわれているような有機農業や有機農産物についてのイメージ(安心・安全・おいしい
)に対して「そうじゃあないところもあるなぁ」と感じていました。ですが、どこに違和感をかんじているのかうまく説明できずずっとモヤモヤしていました。
今回この本を読んで、このモヤモヤがスッキリと晴れていくのを感じました。
また、小規模農家がどのような経営戦略や戦術をとれば生き残りやすいかについても書かれていて、ここもたいへん参考になり刺激を受けました。
農業者だけでなく、野菜に関わるいろいろな分野の人にぜひ読んでもらいたい良書です。
)に対して「そうじゃあないところもあるなぁ」と感じていました。ですが、どこに違和感をかんじているのかうまく説明できずずっとモヤモヤしていました。
今回この本を読んで、このモヤモヤがスッキリと晴れていくのを感じました。
また、小規模農家がどのような経営戦略や戦術をとれば生き残りやすいかについても書かれていて、ここもたいへん参考になり刺激を受けました。
農業者だけでなく、野菜に関わるいろいろな分野の人にぜひ読んでもらいたい良書です。