心のプラカード Type A通常盤(多売絵柄生写真付き) の感想

　アンダーガールズに与えられた楽曲「誰かが投げたボール」には、〈連帯〉の思いが込められている。
　思い切って投げたボールは、きっと誰かが投げ返してくれるという意味の歌詞を以て、人々の交流の可能性を喩したメッセージとなっている。
（東京ドームコンサート2日目のアンコールでこの楽曲が披露された。スクリーンに映った北原里英の目には涙が滲んでいた。忖度するに余りある。）
　5月の事件の直後にAKB48が「ミュージックステーション」で披露した楽曲も「あなたがいてくれたから」であった。
　秋元康氏率いるAKB48グループは、AKB48ファンから率先して連帯の環が広がることを期待している。
　周囲の目がなくなったとき、自分の存在意義を見出せない日々が続くとき、「無敵の人」は生まれてしまう。何らかのかたちで社会と連帯していることで、周囲に愛を与える人になれる。周りを慮る人になれる。運営から投げられた〈連帯〉という名のボールを、我々は真摯に受けとめたいと思う。
　ミュージックビデオの後半において、入山杏奈は笑顔で力強く左手の拳を突き出してくる。彼女は負けることなくファイティングボースを取り続けている。気高い少女たちである。