教育格差の真実‾どこへ行くニッポン社会‾ (小学館101新書) の感想

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参照データ

タイトル教育格差の真実‾どこへ行くニッポン社会‾ (小学館101新書)
発売日販売日未定
製作者尾木 直樹
販売元小学館
JANコード9784098250059
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 教育学 » 一般

購入者の感想

森永さんがよりマクロに経済の面から、尾木さんが教育論者の立場からややマイクロに教育と経済の関連について語っています。

一番興味深かった質問は、「編集部」からの「お二人には、どうして弱者に対する視線があるのでしょうか」(29ページ)でした。正確には「弱者に(立場的には持たなくてもいい)関心があるのでしょうか」、という質問だと思うのですが、自分を弱者と見なせる、あるいは弱者とつながっていると思えるという自己認識は、実はとても社会問題を考えるうちで大事な事だと思いました。自分を弱者と認めたり、あるいはいつでも弱者になりうると認めるのはとても勇気があることだと思います。両氏によると、新自由主義とは、国家レベルでの経済による弱者いじめのように思えました。難しいところは、いじめられている人は苦痛に感じながらもいじめられていると認めないことも多いし、周りはその人を助けると自分がいじめられるのではないか、と思って助けない(助けられない)。いじめている方は、いじめていることを否定しながらいじめ続ける、という循環かと思います。セーフティネット(169ページ)とよく言われますが、これも極限状態に追い込まれた人(たとえば、餓死寸前に追いつめられた)にもったいぶって渡すアメのようなもの(栄養にならない)のような気がしました。ここで、尾木さんのおっしゃるような、おかしいことをおかしいと言える「脳力」が一般的に育っていれば訂正が入るんでしょうが、現状では難しいということもわかりました。

内容的にはお二人の他の著作にも出ているようなことなのですが、ささっと読めるのですでにお二人のファンの方々にはおすすめです。個人的には、森永さんの、ちょっとやそっとニュースや事件が起きてもブレない考え方に非常に好感を持っています。これからもおかしいことはおかしい、と言ってもらいたいです。

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