あの頃映画 「親鸞 白い道」 [DVD] の感想

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参照データ

タイトルあの頃映画 「親鸞 白い道」 [DVD]
発売日2011-10-08
監督三國連太郎
出演森山潤久
販売元松竹
JANコード4988105062870
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドラマ

購入者の感想

僕は封切りの時に見て以来、さっぱりわからないので何度も何度も見直してきました。
結論、この映画は、史劇のふりをしたカルトムービーです。理解できるはず、説明があるはず、と期待して見てはいけません。

この映画を“許せる”人は、あまり多くないと思います。
網野史学とか中世仏教史の基礎的な知識がある人。未完成な映画、不完全な映画からも良いところを掬いとれる人。拙い語り口から、作り手の言いたかったことを推理できる人。ダメ映画も愛せる人。そういう人になら、オススメできます。
そして、深く悩んだことがある人、苦しんで仏や神にすがったことのある人、社会や世間の理不尽に打ちのめされたことのある人にも。
僕はこの映画を許せるようになるまで、二十五年くらいかかりました(笑)。

「ツイン・ピークス」や「エヴァンゲリオン」のように、欠けたピースがたくさんある作品です。しかし本作は前二者のように意図的にピースが隠されているわけではありません。たぶん、監督の情熱が暴走してしまって、筋や辻褄を合わせることより、見せたいものを見せる、ということを優先した結果ではないかと推察します。だから解決編や大団円はありません。突然プツリと終わるような印象になるのもそのせいでしょう。

しかし、本作が見せてくれる数々のイメージは、鮮烈でグロテスクで美しい。そして、ノンクレジットの登場人物がいますが、彼の視線の強烈さには誰もが魅入られるはずです。彼こそが“彼”なのです(他のレビュアーの方は明記していますが、勿体ないので僕は伏せます)。

うかうかと人には薦められませんが、こっそりと「ここだけの話、スゴイ映画があるんだ…」と耳打ちするにはふさわしい作品です。

その時代に生きてる感じに引き込まれました。五感を研ぎ澄まさないといけない映画。カンヌで認められる意味が非常に良く分かります。

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