掟上今日子の備忘録 の感想

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参照データ

タイトル掟上今日子の備忘録
発売日販売日未定
製作者西尾 維新
販売元講談社
JANコード9784062192026
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購入者の感想

ドラマがとてもおもしろくすっかりハマってしまい、
書店で現在の最新刊まで購入読破したのですが、正直原作シリーズには困惑の方が大きいです。

というのも、
ドラマから入った自分としてはやはり主人公厄介と今日子さんとの恋愛と謎解きがもっと読みたい、原作はどんな感じなのだろう
という思いで読みに来ているのでその想いでいえばこの第一巻掟上今日子の備忘録は、本当に面白く厄介と今日子さんの原作ならではの
しかしドラマでの雰囲気も感じられる素晴らし第一巻だと感じました。

しかし問題はそれ以降、(購入してから気づいたのですが)
二巻からはまさかの語り部兼主人公であるはずの厄介が登場せずあろうことか
親切守という別の男にポジションが変わってしまっていることです。
これには正直ショックが大きく、今日子さんの体質兼職柄を理解しながらもやはり納得ができず、
個人的に恋愛面はガードが硬いイメージだった今日子さんに対して不信感を抱いてしまいました。

他のレビューや感想を書かれている方も、なぜ厄介じゃないのか?という同じ思いの方が多いようで
厄介&今日子さんのコンビに対してゲストキャラ扱いならまだしも、二巻からパートナー交代は入り込んで読む読者としては
悪い意味で衝撃があり、ドラマ以上に今日子さんに対して一途に思い続ける厄介が不憫でなりませんし、
不信感が強く、世界観に浸れませんでした。

3巻でも、語り部は厄介ではありませんがまだゲストキャラによる視点的流れなのでこちらは少し安心し、
4巻にてようやく厄介が復活・・・という感じが現在までの原作シリーズの流れです。

自分はドラマから入った事もあり、やはり主人公は厄介であってほしいですし
厄介&今日子さんのコンビが本当に好きでお似合いだと思うので、巻によって語り部は違ったとしても
今日子さんのパートナー兼主人公はあくまでも厄介を貫き今後もシリーズを続けていただきたいと思いました。

自分のようにドラマが面白かったからと購入を考えられた方の参考になれれば幸いです。

どこかが突き抜けて過剰な小説、不安定なまでのバランスの悪さこそが西尾維新の持ち味だと自分は思う。
好きな人はハマるし、苦手な人は受け付けない――という今までの作品群と比べると、本作「掟上今日子の備忘録」は、バランス良く、しかし小さくまとまりすぎの感がある。

本作は所謂「日常の謎」ものであり、一日しか記憶が保たないという探偵の設定こそ特異だが、人格的にはこれまでの西尾キャラと比べると一般人寄りで、視点人物たる青年の思考も常人のそれ(ただし巨漢というのは西尾作品としては新しい)。遭遇する事件も、とてもおとなしいものばかり。
また、一応ミステリの体裁は取っているものの、事件のうち半分くらいは解決編までに示されたヒントだけで真相に辿り着くことが事実上不可能であるものなので、本格ミステリを期待すると肩すかしをくらうかも。

ただ、つまらないわけではなかった。
奇抜な設定やキャラ立てのせいで隠れがちではあるけれど、西尾維新の構成力はとても高いと思う。これまでの作品群も、何かが過剰ではあるけれど、著しく欠けているものがあるわけではない。
だから本作のようにキャラや設定が淡泊になるほど、その自力の高さもよくわかる。
実際、本作はよくまとまった佳作だと思う。
けれど同時に、これは西尾維新じゃなくても書けるんじゃないかと思ってしまったのも確か。

なお単巻完結ものではなく、シリーズ化前提のようで、本巻だけでは解決されないままの伏線もあります。
もっとも西尾作品の常で、シリーズを追ったからと言ってその伏線の答えが提示されるとも限りませんが。

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