そうだったのか!日本現代史 (集英社文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルそうだったのか!日本現代史 (集英社文庫)
発売日2008-12-16
製作者池上 彰
販売元集英社
JANコード9784087463859
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

池上彰氏の「そうだったのか」シリーズは『現代史1』と『中国』を読んだことがあるが、
『そうだったのか!日本現代史』は最も「そうだったのか」率の高い本だった。

現代史でも中国でも、自分の知らない歴史が当然ながらあったのだが、
その歴史と自分との距離が少し遠いというか、あまり関係がないのではないか?と思ってしまうことが多々ある。
関係があったとしても、三手か四手くらいの手数がかかって関係しているんだと思う。
学校で習う世界史で、「カノッサの屈辱がどうのこうの」と言われたとき、自分とは関係がないと思ってしまう感覚。

それに比べて、『そうだったのか!日本現代史』では、自分と直接関係があるか、二手くらいの近さの事柄ばかりが書かれている。
憲法もそうだし、労働組合が日本で弱い理由もそうだし、君が代問題も身近な問題としてあった。
日本列島改造計画がなければ、交通網が日本全国に届いていることもなかっただろう。

身近な疑問の背景について説明されているようで、
読み進めながら「なんで自分はこんなことも知らないんだろうな…」と、恥じ入ることもあった。
若ければ若いほど、この本に書かれていることは自分とは関係がないと思ってしまうかもしれないが、
いま目の前に広がっている景色は、これまでに日本に存在していた人たちがここ数十年の間に一気に作り上げたものだということを考えれば、
『日本現代史』と自分との関係も少しは見つけられると思う。

この本は、日本に暮らす全ての人が読むべき必読書に認定したい。
日本の政治や経済について考えるのは、まずこの本を読んでからで良いんじゃないだろうか。
「必読書に認定」とはいえ、それほど肩肘はらずに読めるのも、池上氏の平易な語り口ならではである。

目次で一目瞭然ですが、本書には戦争の終わった後の日本の政治、経済、文化について、非常にわかりやすくまとめられています。
自民党の成り立ちや55年体制などは退屈な部分かと思ったらとんでもない。そうだったのか、とやっと目からウロコが落ちた次第です。
また、60年安保と69年の学生運動を同じものだと思っていたくらい無知だったのですが、その違いについても理解できました。著者の池上さんが小学4年生の頃「アンポ、ハンターイ」という遊びが流行し、大学受験真っ只中に学生運動が起きたというご本人の体験を加えた解説によって、よりクリアになりました。
全体を通して読んでいくと、教科書問題の「家永裁判」や沖縄の基地問題が、どういう歴史的背景のもとに起こったのかがとてもよくわかります。そして次世代に残されている懸案が何なのかについても考えさせられるのです。
新聞の一面が連載中のドラマだとすると、この本は「これまでのあらすじ」になります。そして私たち現代人はこのドラマの中で生きていることになるのです。
最後に読後の感想・・・池上さんみたいなパパが欲しかったな。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

そうだったのか!日本現代史 (集英社文庫)

アマゾンで購入する
集英社から発売された池上 彰のそうだったのか!日本現代史 (集英社文庫)(JAN:9784087463859)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.