過去にあらがう の感想

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春先に出版予定だったのがこの時期までずれ込んだことですし、「じっくり読むぞ！」と焦らずいたのですが、いざ手元に届いてみると深夜にも関わらず一気に読み込んでしまいました。
鈴川さんとタクローさんによる前田さんを解き放つ本、そんな印象を最も強く受けました。
前田さんの人となりを、ありのままの姿を、こんなに深く書き表した本は絶対に他にないと思います。
「天才」と呼ぶ周囲に対し、「前田智徳という打者はもう死にました」、「今やってるのは前田弟ですよ」などと返した前田さん。あのいわゆる「前田語録」は別に何か演じた訳でもなんでもなく、本当に日々普通に感じていることを発言されていたんだなぁと。
私達ファンはそんな前田さんの生き様を格好いいなあと思ったりしていた訳ですが、ご本人にしてみればまさに不本意、生き恥さらしだった訳で。更には付き纏う「孤高の天才」という称号。
現役を引退し、もう前田智徳像を守る必要はないじゃないか。でもまだ貫いていらっしゃると思いますが。あそこから前田さんを解放することもこの本の大きな役割のひとつだったのではないでしょうか。
鈴川さん、タクローさん、ありがとうございました。お二人でなければこんなことは実現できなかったと思います。
あと、「あらがう」っていうの、実はまだ十分に腹に落ちていなかったんですが本著でようやく分かりました。受け入れた上であらがうんですね。なるほど。さあ、私もあらがいますか！

hello!

追記：鈴川さん、多少は休んでおられますか。相変わらず（余計な）心配しています。お三方が元気に居並ぶ姿も拝見してみたいですし。