ドラッグオンドラグーン3 ストーリーサイド (GAME NOVELS) の感想

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参照データ

タイトルドラッグオンドラグーン3 ストーリーサイド (GAME NOVELS)
発売日販売日未定
製作者映島巡
販売元スクウェア・エニックス
JANコード9784757544079
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

 スクエニ作品の中でマイナーメジャー、かつユーザー置いてけぼりなカルトなシリーズであるDOD。
 シリーズ初の女性主人公を起用した三作目は何かと説明不足だったり、何か事前のイメージと違ったりで一部では酷評もされました。その意見もわかりますが、私としては突き抜けるだけ突き抜けた初代の再来として見ています。

 さて、この作品。
 ゲーム同様主人公がある目的から五人の"妹"達を殺して回ると言う実に簡潔明瞭な章仕立てになっています。
 構成としてはわかりやすく、ノベライズでは基本的には最初に辿るであろうルートを踏襲したこともあり、(理由はあるのですが)あまり掘り下げされることなく退場していくので良くも悪くも虚無感があります。
 あと、理由はちゃんと説明されるので置いてけぼり感はありません。
 
 と言うか、ミカエルのキャラクターはゲーム本編でちゃんと触れていてほしかった。
 何、このドラゴン。可愛過ぎでしょ。
 
 ゲームでは二周目、三周目と重ねていくことによって判明する裏事情をちゃんと盛り込んでいるのでゲーム自体の振り返りとして見るのもグーですね。
 おはなしとしては最初から決まりきった滅びへ向かっていくと言う性質が心の琴線に触れる方にはお勧めします。全体的に退廃的で一応旅しているはずなのに極小の世界で完結している印象があります。
 
 ゲーム本編が気になっていてこの小説にも収録されている(公式サイトで読めます)『終わりの雨と始まりの花』がお気に召した方は、ネタバレを気にされないなら一読をお勧めします。
 私の感触としては、この小説単体で悪意に満ちた世界観を堪能できるものの、主人公とその相棒ミハイルの物語を完遂するにはやはり悪意に満ちたゲームをクリアする必要があり、小説でネタバレ喰らったとは言え、ゲーム自体に支障を来すものではないと判断します。

 シリーズ全体の構造としては一種のループとなっていることもあり、その関係か初代に繋がる用語が出ていますが、こちらはあくまでおまけ要素と言った感です。

DOD3ってどんな話?という疑問に全て答えてくれる小説です。
A〜DルートをDルートを基本軸にに再構成、DOD3死に至る赤に続くという感じです。
各ルートでのなんでさ?という疑問には答えてはくれます。あと、名前が似ているとけど同じなん?と思うやつについても言及されてます。
ただ、全体的に知っているとあまり新鮮味がないです。やっぱり、設定資料集に収録してもよかったんじゃあないでしょうか。DOD1の小説よりこっちでいいんじゃあないか・・
あと、挿絵は1ページもありません。個人的には藤坂さんの新規イラストを楽しみにしていたのですが・・
次こそは、次こそは、でここまできたDOD3ですが、この小説で一区切りでしょうか。ゲームでの続編は・・難しいでしょうけどなんとんく期待したいです 。

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