Twelve Years a Slave (Penguin Classics) の感想

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参照データ

タイトルTwelve Years a Slave (Penguin Classics)
発売日販売日未定
製作者Solomon Northup
販売元Penguin Classics
JANコード9780143106708
カテゴリ » 洋書 » Special Features » all foreign books

購入者の感想

映画「それでも夜は明ける」の原作。映画は2013年のオスカー作品賞を受賞した。日本でも公開されたようだが私はまだ見ていない。初版は1853年とある。アフリカ系アメリカ人公民権運動のころ、「アンクルトムの小屋」よりも少し前に出版されたようだ。時は、北部では多くの黒人が自由市民として暮らすも、南部ではいまだ多くの黒人が労役を強いられていた時代、ニューヨークで自由市民として生まれたSolomon Northupは家族を養うためD.C.に興行にでかけるが、そのときに奴隷商人に拉致され、南部のプランテーション農場に奴隷として売られ、12年後にやっと解放されるまでの実話。
自由民でありながら、どれだけ自分は奴隷ではないと言っても、取り合ってもらえず、劣悪な環境下で運ばれ売られて行く。周囲には同じように売られて行く黒人が道中に病気で亡くなったりしていく。中には子供もいる。最後には多くの隣人や家族の証言によって、自由市民としての身元が確認されるが、まだ社会保障番号などがなかった時代、いかに大変だったかと思う。
書かれている英語について少し。とても不思議な英語だ。いわゆるアメリカ英語ではない。かといって、いわゆる黒人英語ともちがう。文法も日本の中学や高校で習うものとは違っている。最後は裁判所なので、法律用語や契約書に見られるような表現も多々ある。難しい単語も出てくる。でも、19世紀に書かれたものとは思えないくらいすっきりした、明解な文章なので、意外にも読める。このような文章を書くことができたNorthup氏は子供の頃から読み書きを学んだかなり知的な市民だったように思われる。最近、小岩雅美氏による日本語訳も出たようなので、日本語と合わせて読むこともできるようだ。

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