3月のライオン 9 (ジェッツコミックス) の感想

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タイトル3月のライオン 9 (ジェッツコミックス)
発売日2013-09-27
製作者羽海野チカ
販売元白泉社
JANコード9784592145196
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

今巻は、前半がひなちゃんの高校進学に向けたお話で、後半は個性的な棋士が新しく2人登場します。

ひなちゃんは自分がやりたいことはハッキリしているのに、勉強して進学することに意味が見いだせないことを、
自分が嫌なことから逃げているだけなのかも、と悩みます。

そんなひなちゃんが零くんに、零くんが棋士になることを決めたのはいつ頃かを尋ねます。
零くんはひなたちゃんが悩んでいることを知り、零くんはひなちゃんに考えるきっかけを与えてくれます。

零くんの行動もあってひなちゃんは目標をハッキリと意識し、受験に向けて零くんにも助けてもらいながら猛勉強を始めます。
そんなひなちゃんを温かく受け入れ背中を押してくれる家族達。なんだか自然と涙がこぼれてしまいました。皆温かいです。

高橋くんも卒業を控え、ひなちゃんたちとの別れが迫ります。ひなちゃんの初恋の行方は、そして今後の零くんとの関係は・・・
川本さん家の3姉妹もお爺ちゃんもおばさまも、皆眩しすぎます!

後半は「死神」と呼ばれて嫌がられている棋士が登場します。しかし、素顔は意外と?

そして零くんを生涯のライバルとする二階堂くんがいるように、宗谷名人にも幼馴染ともいえる古くからのライバルの存在が!?
その「持たざる者」の本物の強さは宗谷名人をも追い詰める?

と、色々と凝縮された内容の今巻でしたが、帯に描かれているとおり「家族の第9巻」というのがシックリきます。

今巻も最初から最後まで、各話毎の扉絵やコラムも含めて見逃せない、大事な人って誰なのかを考えながら読める、お奨めのストーリーです。

宗谷と土橋くんの二人の果てしなく。果てがないからいいんでしょうね
二人だけの見えてる世界が良かったです。
雷堂さんから土橋くんへの言葉も素敵でした。

「一人では強くなれない」ということを
こんなに素敵に描く漫画はない、と思いました。

零がひなちゃんを思いやることで
これまでにない力をつけていく様子や、
島田がまだ自分には手が届かない一戦を目の当たりにして
「努力が足りない」と勇み立つ姿、
土橋と宗谷が共に新たな境地にぶつかり、出した答え。

強くなりたいというエネルギーはどこから湧いてくるのか?
その描き方が羽海野チカさんらしくとても丁寧です。

現実はこの物語のようになかなか素敵にはいきませんが、
この物語に抽出されている要素は確かに重要で、
「そんなの綺麗ごとだ」という読み方をしているうちは
強くなんて到底なれないだろう、とも思います。

とくに川本家と零の関係は、
1巻から織り込まれてきた要素が結集していると感じました。
帯にある通り、まさに「家族の第9巻」です。

ひなちゃんをいじめていた高城さんの闇の正体も、
大人目線で厳しくも冷静に描かれていると思いました。
先生と高城さんの対話のシーンは、小学生縲恪mZ生の、
特に女の子が読んだらドキリとするのではないでしょうか。
安易に裁く・許すといったことで解決しない先生がぶつかった壁と、
深い「理解」に胸が揺さぶられました。

前に進んでいくひなちゃんを応援しつつも、
どうか高城さんにも自分の人生を歩いてほしいと思ってしまいます。

子どもが何かに必死になる姿は
大人からみると時に理解不能で滑稽であり、もどかしく、
時にはまぶしいものです。

おじいちゃんや美咲おばさまが
ハラハラしながら子どもたちを見守る様子もほほえましく、
こういう大人になっていきたいと思わされました。

土橋の両親が胸を痛めながら息子を見守り、
しかし心配のはるか先の境地をゆく子どもの姿を見て
また立ち上がり、歩き出す様子もぐっときました。

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