工藤北斗の合格論証集 商法・民事訴訟法 の感想

重宝しています。でも、言い回しが少し堅苦しかったりするので、そこは自分流に書き換えたりしています。

文章が長いのがこの論証集の特徴です。今までの論証集は知識がコンパクトにまとまったいわば既製品でした。それがどのように作られたのかはその論証集だけからは学ぶことが難しかったです。しかし、この工藤北斗論証集はあえてそのように小綺麗にまとめることなく、はっきり言えば、答案には書かないところまで示すことで何がポイントで何がポイントじゃないのかというのが理解しやすくなっています。
既製品の論証だと一言一句暗記みたいなものになりますが、この論証集は答案には書かないけれど、これを導きだすのに必要なロジックまで書いてあるので勉強になります。

『工藤北斗の合格論証集 刑法・刑事訴訟法』が非常に良く、また知人の合格者らの評判も良かったので、民法、商法 民事訴訟法と続けて購入しました。
本論証集は会社法・民事訴訟法の論点はもちろん、受験生が手薄になりがちな商法総則・商行為、手形小切手法まで網羅されており、非常に有益でした。
内容に関しても、各論点が無駄なくコンパクトにまとまっております。時間の限りがある試験の場において、受験生が示すべき知識、答案に書くべき分量のバランス感覚を身につけることが出来る一冊ではないでしょうか。

同シリーズの民法のレビューでも書かれていましたが、典型論点に加えて近年の司法試験・予備試験、最新判例も反映しています。現状もっとも有益な論証集は本書だと思います。

また、個人的な感想ですが、論証とは別の付録もありがたかったです。商法紛争型類型別チェックリストはゼミで答案を書く直前に確認したり、民事訴訟法の一行問題対策集も各テーマの理解を深めるのに活用したりしました。
工藤先生には今後もこのような有益な書籍を出版していただきたいです。

上位合格者にすすめられて，買ってみました。
今まで，私の知っている論証集はB６サイズの紙にぎっしりと，判旨がそのまま貼り付けられ，現場では書き切ることのできないものでした。やはり，このようなものには手を出すことは出来ないと思う一方，やはりぱっと論証を自分なりに吐き出さないと，合格答案にはならないことも承知しています。
そんな悩みのなか，ふと手にしてみたこのシリーズですが，苦手な商法・民訴では大変お世話になっています。今まで，何が論点なのか分からなかったり，漠然とした知識が整理され，答案を書くことに対する抵抗がなくなりました。
また，判例ベースですし，理解できないところは，その判例をもう一度確認することで，頭にしっかりと残りました。
シンプルな論理で，ズバッと理由が明示されていますし，持ち運びに便利なサイズで，これはおすすめできます。