13歳からの法学部入門 (幻冬舎新書) の感想

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タイトル13歳からの法学部入門 (幻冬舎新書)
発売日販売日未定
製作者荘司 雅彦
販売元幻冬舎
JANコード9784344981683
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 法律 » 法学

購入者の感想

マイケル・サンデル教授の授業をNHKで放送した「ハーバード白熱教室」が人気を博し、「これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学」も政治哲学という難解な分野にもかかわらず大ヒットを記録した。現代を生きる人間にとって「正義」について考える必要性に多くの関心を持っていることが伺える。

今回紹介するこの本は法律に関してわかりやすく解説され、法律とはきっても切り離せない「正義」に関しても、上記の本よりは、関連するところも含め、非常に簡易に説明されている。たとえ話もタイトルどおり中学生程の年齢でも身近な例を多用しているのですんなり読み進められ、法の知識より、むしろ法をイメージする力が身につくはずだ。

『法律は、個人の生命や身体や財産や、人間として最低限度の生活を守るために、国民が国家と契約を結んで定めたルールでもある。』
(中略)
『しかし、法律は、一度決めたら、後は放っておけばいいというものじゃない。ぼくたちは絶え間ない努力によって法律が実現しようとした価値を守り、よりよい社会をつくるために発展させていかなければならない。』

著者が求めるのは、法律の知識を詰め込むことより、法律を意識し考え続けることだ。いたってシンプルなことかもしれないが、本書を読み進めれば日常がいかに法に囲まれているか、そしてどうしてそれを守らなければならないと改めて思い起こさせられる。

法律の先人達が辿ってきた歴史も、現在の憲法や法律を考える上で欠かせないので、ザッと振り返りたい時に非常に便利だ。また、法文の読み方や各国の憲法の特徴なども紹介されている。少々小難しいが、法文にも形式的な書き方があることや、法律は憲法よりも下位に位置づけられ、憲法を越えることは許されないという当たり前のことかもしれないが再認識させられた。それだけに、憲法改正という問題は人ごとではすまされないという危機意識も芽生えるだろう。

やはり、最後のこの一文は引用させていただきたい(某有名ブロガーの方も引用されてましたが・・・)

新書なので、
そもそも想定読者は大人だと思います。

特に前半が面白い。
法思想史とからめて、
ロック、ホッブス、スミスと解説。
法律と政府、あるいは国民の権利についての記述が続く。

「法律とは」という「そもそも論」に真っ向から取り組んでいます。
この前半部分では、国民とは、国家とは、法律とは、政府とはといった、
当たり前のようで、よく分からない常識を分かりやすく解説してくれています。
とても勉強になります。
荘司氏は学者ではないので、ソフトで具体的な文章は分かりやすいです。

5章以降はだんだんパワーダウン気味。
内容は裁判、訴訟制度へと移っていく。
こちらは前半のように饒舌に概念と現実を行ったり来たりながらの解説はありません。
こちらは企画を練った後、加えられた後付けの章なのかもしれません。
「13歳からの法思想史」とでもして、
前半に特化したら最高だったのにと感じました。

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