東京カレンダー 2014年 09月号 [雑誌] の感想

「イヤらしくなく、でもヨコシマ」玉木宏が絶妙のコンセプトで夜遊びに誘ってくれる。
大人のステージに足を踏み入れた男性向けの夜遊びレクチャーとカタログ本。
玉木宏の記事ありきで買った本だが、記事も写真もとても良かった。表紙よりも中の玉木宏の写真が数段イイ。
「ＴＯＫＹＯ夜遊び最前線」の玉木宏、バーのテーブルにもたれて待ち合わせ中の静かな佇まいは、少しも乱れていない上質の男。
だが、シャツのボタンの開け方、眼差し、クロムハーツのベルトに、夜遊びの香りが漂う。
ノータイにジャケットの姿から、最後にはドレスシャツ１枚で袖を捲りあげているのが、極上な時間の経過を感じさせる。
インタヴュー記事は、映画「幕末高校生」の話題と共に夜遊びの話を絡めて展開していて、他誌とは違った切り込み方なのがウマイし、読みごたえがある。若者とは違う大人の玉木宏のスタンスが窺えて興味深かった。
レクチャー本としては多少グレードと美意識にブレがあるようなページもあるが、ときめきを覚えるステキな空間のお店が紹介されていて、料理もそこいらの料理雑誌より、はるかに美味しそうに撮られている。ファッション誌ではないので仕方ないが、ファッションに関しては全体のバランスをもう少し見たいかなと。
下品な男は願い下げ。でもヨコシマなところがなかったら夜遊びはツマラナイ。
絶妙なバランスでエスコートできる男性が増えたら夜は楽しい。