ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方 の感想

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めちゃくちゃ面白い。今時のビジネス書で100%納得出来ない方は、この本でナリワイを学んでみるのもいいのではないでしょうか

著者は、社会人をバトルタイプと非バトルタイプにわけ、特に非バトルタイプの方に向けて提案をされています。

文字通り、激しい市場競争を勝ち抜いて成功したいという、気力と実力のあるバトルタイプの方には、
あまり参考にならないかもしれません。金銭や名声・権威・権力といった、現代の常識とされている成功とは価値観が異なります。
しかし、よくあるような、所謂、心の幸せがあれば、社会的成功なんて必要ないよね？というだけの内容でもありません。

市場の厳しい競争に参戦する意欲のない人や勝てそうにもない人、つまり非バトルタイプの方への生き方の一つの提案です。

最低限の生活の糧＋αを、無理せず楽しみながら、獲得していきましょう。
そのために、ライバルのいない小さな仕事を、複数持ちましょうというのが、提案内容です。

一つの仕事だけで生計をたてようとすると（採算をとろうとすると）、ボリュームを確保するために、歪みが生じるというのは、
サラリーマンや自営業者、経営者の方も、薄々感じていると思います。
このボリューム確保を放棄することを、先ず、提案されています。ここは、潜在的にストレスを感じている方も多いと思いますので、
参考になるかと思います。同時に、所謂レッドオーシャンに悩む方にも、参考になります。

また、脱サラや起業といったことに不安を感じて、一歩踏み出せない方にも、支出のコントロールの方法や
新たな仕事を生み出すことのハードルの低さを解説されており、参考になります。

一点、反論するとすれば、サラリーマンでは、真の人間関係が築きにくく、仲間を増やしにくいが、“ナリワイ”では仲間を
増やしやすいという趣旨の記載が、数箇所ありましたが、サラリーマンでも協働はたくさんありますので、一緒に何かをやり遂げ、
真の人間関係を築くことは、十分できると私は思います。

仕事や人生について、頭や心の片隅で悩みを感じている人や、新しい視点で考えてみたい人にオススメです。