わかりやすく説明する練習をしよう。 伝え方を鍛える コミュニケーションを深める の感想

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　相手に伝わるわかりやすい説明とは何でしょうか？
もし、自分の想いを、簡潔に表現できたら、いったいどんな毎日が待っているでしょうか？
　本書は、話が長いと言われてしまう、そんな方にぜひ読んでほしい一冊です。
　著者のリー・ラフィーヴァー氏は、さまざまなＷＥＢ関連やアイデアの内容を説明した動画で一躍有名になり、
現在ではコモンクラフト社という動画制作会社を設立。「わかりやすいＲＳＳ」や「わかりやすいウィキ」、「わかりやすいGoogledocs」など、非常に人気があります。
http://www.youtube.com/user/leelefever?feature=watch
　コモンクラフト・スタイルと呼ばれるイラストが多い動画は、いま様々な教育界をはじめとした動画に真似されています。
そもそも、リー氏は高度なレベルの数学や会計学といった分野が苦手で、説明も下手だったといいます。
　いったいどうして、このようなわかりやすい動画を作れるに至ったのでしょうか？
　そのきっかけは、学生生活のある時に、自分の欠けている点に気付きました。それは、わかりやすい説明が欠けていたのです。
「どのように」という手段の前に、「なぜ」という理由を理解していなかったのです。この「なぜ」を先に学ぶことにより、
リー氏の学習スタイルが変わり、わかりやすい説明ができるようになったといいます。
　本書の説明に関する優れている点は、「説明」とはなんであるのか？その定義をしっかりと定めている点と、簡易ではあるものの
「説明の尺度」で分析している点です。特に優れているのは説明とストーリーの点を述べた上で、
ストーリー至上主義になっている現代にしっかりと、ストーリーが万能でない点を述べていることです。
　最近多くの本がストーリー、ストーリーの万能さについて述べていますが、ストーリーですべてうまくいくとは限りません。
その理由として、本書では「文化」と「時間的制限」について述べています。
やはり、ストーリーには相手の共振を生み出す、文化的背景と、それを話すそれなりの時間が必要です。