LOVE(通常盤) の感想

今回のアルバムを聴いて、改めて嵐の”平均値”の高さを見せつけられたような気がします。
これは自分だけが感じていることかもしれませんが、嵐はメンバー別に見ても”音楽感”のポテンシャルが極めて高いように思います。
そしてその一つ一つがぶつかり合わず、見事にまとめ上げるセンスの高さも兼ね備えているので、ジャンル、曲調の差異も見事に超越してみせてくれます。
この点に関しては、ディレクターさん、クリエイターさんの巧さもあるとは思いますが、
その素晴らしさは常人の予想を遥かに超えるものです。飛び抜けている感もあります。
とにかく、のっけにあの曲を持ってきたところに感銘を受けました。完全に正攻法を崩しにかかっているように感じます。
のっけの強さでは前作、前々作を遥かに超えています。
比較的重厚感のあるはじまりの２曲から、３曲目での転換、そこから櫻井くんのソロまでの流れは圧巻です。言葉も出ない衝撃でした。
ここに嵐の底力が垣間見えているような気がしています。
そして改めてリーダーのソロが今作の白眉だと感じます。
硬質なシングル曲と柔らかいタッチの二宮、相葉各ソロ曲を噛み合わせながら、中盤をスムーズに流していき、
松潤のソロから終盤の一種のカタルシスに至るようなつなぎ方。
感服します。
個人的に嵐にはポップでキャッチーというよりも、
そのポテンシャルの高さを活かして、ハウス系やR&B、HIPHOP、ディスコ調の音楽もどんどん挑戦してほしいと思っていた故、
今回のアルバムは大満足でした。
前作とのあまりのギャップに戸惑われる方も大勢いらっしゃるとは思いますが、
時間をかけて評価されうるであろう、嵐の作品歴にまた新たな刻印を残す一作だと感じました。