赤い楯―ロスチャイルドの謎〈3〉 (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトル赤い楯―ロスチャイルドの謎〈3〉 (集英社文庫)
発売日販売日未定
製作者広瀬 隆
販売元集英社
JANコード9784087485547
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

 「赤い楯」シリーズに副題を付けるとするなら、「世界巨悪列伝」なのかもしれない。
 元フランス大統領のミッテランの過去、オードリー・ヘップバーンの祖先がシェル石油の利権に深く関わる一族であったこと(オードリー・ヘップバーン自身がどうとかいう話ではない)、ネッスル(発明家)の事業が創業後、ロスチャイルドにより大発展したこと・・・などなど相変わらずトリビア満載。
 何十枚も「系図」が掲載されているのだが、こういう地球的閨閥がちゃんと団結できるものなのか、そもそも、「妻の兄の妻の祖父が・・・だった」というような遠い関係は「閨閥」といえるのかという疑問点もあったのだが、第3巻には地球的閨閥に対する著者の解釈が開示されていた。すなわち、閨閥(ネットワーク)があるから利権(原子力なり食料なりダイヤなり)にアクセスでき、それをうまく生かして頭角を現した者の近親者が他の有力家族と結びついて閨閥がまた広がっていくという「系図の節と利権の連関法則」みたいなものであり、これは比較的納得しやすいロジックである。こういうフレームワークを第1巻で開陳してくれればもうちょっと読みやすかったのだが。

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