オールタイム・ベスト ‐歌姫(カヴァー)‐ (初回限定盤)(DVD付) の感想

明菜さんが元気になりつつあるのがとても嬉しくて、オリジナル版とあわせて購入しました。
明菜さんが唄うとその豊かな表現力で詩の世界を再現するのでどの曲を聴いても魂が揺さぶられ自分の心が豊かになります。
特にウーマン（Ｗの悲劇から）は、ほとばしる女の情念を明菜さんが一曲入魂で熱唱していて感動します。この曲とＤＶＤ「エンプレス横浜」で初めて出会った時は明菜さんが詩の世界のヒロインとなり、彼女の好きな人への一途さ、心の中の寂しさやせつなさが胸に迫り不覚にも涙が止まりませんでした。　
本作品にＣＤだけでなくＤＶＤの方にもウーマンを収録してもらいたかったです。
特典のＤＶＤはＮＨＫのソングスからですが、明菜さんが汗をかきながら肩を震わせて一生懸命唄う姿に心が揺さぶられます。
またこの映像では歌を唄う前や唄い終わった後の彼女の表情やしぐさにとても惹かれます。
「なごり雪」を唄う前の右足でのリズムのとり方（とてもいじらしい）、「アイラブユー」を全力で唄ったあと「あ〜終わった」（だと思う）とつぶやきながら涙を浮かべた精魂つきはてた表情（明菜さん歌に命をかけている）、「恋」を唄い終えた後のなんとも寂しげな表情と笑顔等々・・・・彼女への愛おしさが募ります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
このＣＤは明菜さんに今まであまりなじみのなかった音楽ファンにおすすめします。
彼女が好きになって過去のＣＤやＤＶＤを欲しくなる人が一人でも多くいたらいいなと思います。　　　　　　　　　　　　　　
私自身、明菜さんのなにもかもが大好きです。
ひとりのシンガーとしても女性としてもこんなに素晴らしい人とは100回生まれかわっても出会えないと思います。
彼女は自分の心のささえです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
これからもずっと、いつまでも明菜さんにエールをおくり続けます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

「好きな歌だけ歌っていたい」と、幼少の頃から慣れ親み、
愛した曲を厳選した「歌姫」の発売から20年。
当時はカヴァー・アルバムは珍しかったのですが、
意外にも音楽評論家からの評価は高く、アルバムもヒットした事を思い出します。

好評の徳永英明の「ヴォーカリスト」第一弾の発売も「歌姫」から10年後であり、
その後は男性も女性も老いも若きも、POPSも演歌もバラエティも、
ジャンルも国籍も問わず、未だカヴァー・アルバムが次々と発売されています。

しかし「カヴァー・アルバム」という新しいジャンルに挑戦し、
礎を築いたのは、まぎれもなく「中森明菜」なのです。

オリジナル曲の発表と同時に、１０数年に亘って「歌姫」シリーズを発表。

今回、「歌姫」BESTが発売された事が
シリーズの完結を意味するかどうかはわかりませんが、
２曲の新録カヴァーも収録されていますし、
明菜世代の各テレビ局のスタッフや、明菜ファンのタレントにより
体調の完全回復を待って出演依頼をしたいとの報道もあり、
歌手・中森明菜の完結でない事を実感しました。

初回盤のDVDは、活動休止前の『NHK・SONGS-歌姫スペシャル-』を収録。
30分程度ですが、すばらしい歌唱を十二分に堪能できます。