働く男 の感想

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参照データ

タイトル働く男
発売日販売日未定
製作者星野 源
販売元マガジンハウス
JANコード9784838725199
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆

購入者の感想

逃げ恥も見なかったし、彼の歌もちゃんと聞いたことが無いし、全然注目していませんでした。
むしろ、ポット出てきて人気で、マルチでいろんなことをしているということに対して心の何処かで嫌悪感すら持っていたように思います。
それについては多くの才能を持っている人への僻みもあったと思います。
何にしても、ユニクロでパンツを買って直しをしてもらっている間、ぶらぶらと本屋にはいって物色している時にこの本が目に入り何の気なしにパラパラと捲ってしまったのが私の運の尽きでした。
たぶん鼻で笑って直ぐに元の位置に置く予定であったはずですが、とても面白く、結構長い間立ち読みしていました。
この本を読んだせいでその他に見たい映画などが増えてしまい、日常生活のバランスが崩れています。
最近は彼の音楽にも興味がわき少し聴き始めています。
地味な感じを出しながらこの人の脳内は炸裂しています。

特に急須のやつと又吉さんとのトークに思うところがあり、最近久しぶりに会う友人にはそれについて話すことが多いです。

冒頭にて、「どれだけ忙しくても、働いていたい。ハードすぎて過労死しようが、僕には関係ありません。」
とまで言い切る星野さん。
この文面を見ながら「これだけ働いたら、それは倒れるよな…」とちょっと思ってしまいましたが
(星野さんはくも膜下出血で現在療養中、既に無事に退院して現在は安静にしていらっしゃるとのこと)、
そこまで全力で人生を駆け抜けている星野さんの言葉には説得力があります。

星野さんが語るこれまでの音楽作品の解説や、
映画についてのコラム、
星野さんを支える77のものごとについて…
などを中心に構成されている本なのですが、
星野さんの仕事よろしく多岐にわたる内容となっており、
かなり面白く読み応えがあります。

この本を読みながら、星野さんの回復と復帰を
心より待ちたいと思います。

彼の魅力とは何なのだろうか。と、考える人は多分私だけではないと思う。
彼が倒れたニュースは音楽界どころか、出版界、映画界など含めた芸能界に多大な波紋を起こした。
そして、雑誌では急遽表紙に星野源を掲げ、星野源とは何たるやと考察した記事を掲載していた。
彼の友人、仕事仲間などは、一刻も早く元気になって欲しいと願った。もちろん、ファンも。
これだけ人を惹きつける星野源とは何者なのか。
この「働く男」という本は、星野源自身が編集したもの。
自身の趣味嗜好、長所短所、煩悩、何もかも包み隠さず、むしろここまでやるのは露出狂だろってぐらい純粋に文章が綴ってある。
ブックカバーを外せば、凛々しい星野源の(ほぼ)全裸が拝めるし、どんだけ隠し事がないんだよ!って逆に微笑ましく思える。
これは私の考察だが、彼は今ある自分の引っ張りだこ生活が理想だったのだろう。
地味に生まれた自分をコンプレックスに抱えつつ、それならば自分の周りの人間をプロデュースすればいいじゃないかと、SAKEROCKではハマケン(浜野謙太)をお笑い役に仕立てて、売り出した。
そして今度は自分の見た目からして地味に見られることを利用して、変態っぷりを演技に爆発させて様々な人気を獲得した。
それが全て偉大なる先人への大きなリスペクトの心が裏付けている成果なのだ。
宮藤官九郎曰く、「若者にしては珍しく、バカになれる人だと思いましたね。」
星野源は真面目である。若者は真面目か、馬鹿か、両極端なのが普通である。
しかし星野源はその自分の真面目さにもコンプレックスがあったから、それをぶち壊すエネルギーを心の内に秘めていたのだと思う。
彼は自分で「何一つ才能はない」と自分で断言する反面、「才能がないからやる」という選択肢を勝手に自分で作った。
「いつか、才能のないものが、面白いものを創り出せたら、そうなったら、才能のない、俺の勝ちだ。」とも言っている。
外見と内面のギャップとは恐ろしいものだ。まして、それを自分でプロデュースしてみせた星野源は天才だと私は思っている。
それも「地味で普通の天才」。「なーんだ、ただの天才か。」という感じ。

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