荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書) の感想

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参照データ

タイトル荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)
発売日2011-06-17
製作者荒木 飛呂彦
販売元集英社
JANコード9784087205954
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇

購入者の感想

2011年6月22日リリース。荒木飛呂彦がこよなく愛すホラー作品を100作リストアップ(正確には『ぼくのエリ 200歳の少女』と『ミッドナイト・ミート・トレイン』の2作が追加されて102作)し、氏独自のカテゴライズによって熱く語られる。巻末にはこれらの作品の詳細な時系列リストも添付されている。

まず『荒木飛呂彦の選ぶホラー映画 Best20』が最初にどーんと表示される。このあたりも荒木飛呂彦らしいなぁ、と思う。全部書くとネタバレになってしまうので書かないが、やっぱりクリエーターらしい視点で選ばれていて、作品の『創り込み』に重きが置かれているのになるほどと感心した。特に共感したのは『ナインスゲート』を第5位に持ってきたところ。200ページあたりには岸辺露伴と『ナインスゲート』の意外な関係についても触れられていて、ジョジョ好きには読み逃しできない内容である。

『創り込み』についてのクリエーターらしい分析は、例えば第7位にあげている『リング』についてもTV版としていて、映画版、TV版、リメイク版各々を詳細に分析していて実に面白い。リメイクについても様々な視点から比較分析しているところも興味深かった。

あとがきに登場する言葉、『芸術作品は『美しさ』や『正しさ』だけを表現するのではなく、人間の『酷さ』だとか『ゲスさ』とか、そういった暗黒面も描き切れていないと、すぐれた作品とは絶対言えません。』という言葉に、荒木飛呂彦氏の作品が重なり、やはりすばらしい作品を生み出す人というのは、たくさんの作品を多面的かつクールに分析し、再構築して自分のものとしているのだなと思った。少なくとも観ていない作品は是非観たい、と思ってしまう映画論である。

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