イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル (Harvard Business School Press) の感想

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参照データ

タイトルイノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル (Harvard Business School Press)
発売日販売日未定
製作者クレイトン・クリステンセン
販売元翔泳社
JANコード9784798124711
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経営学・キャリア・MBA » アメリカMBA・名物教授

購入者の感想

クリステンセン「イノベーション」シリーズの3作目。
本書では、いかにしてイノベーションを起こすか(起こしやすい組織にするか)を論点に、
永年のわたる企業研究のデータをもとに練り上げた提言を示しています。
曰く、「破壊的イノベータがもつDNAには5つの発見力が備わっている」と。
それは天才的なひらめきなどではなく、「関連づける力」に代表され、「質問力」「観察力」
「ネットワーク力」「実験力」を高めていくことが新しい発見、イノベーションにつながるとします。
超事務屋を自認する私のような凡人にとっては、勇気づけられるお言葉…。
スティーブ・ジョブズなど著名なイノベータの事例が豊富に引かれ、どうすればそれぞれの
発見力を高めていけるかのハウツー的な要素も書かれていて、大変ためになります。
第1作「イノベーションのジレンマ」のような衝撃的なインパクトはなく、そのことをどう
評価するかは意見の分かれるところかもしれませんが、名著「ビジョナリーカンパニー」のような
オーソドックスな経営書に仕上がっていて、経営書として高いクオリティであることは評価したいと
思います。

本書購入にはためらいがあった。というのも、(1)経験上、"学者執筆もの"は分析中心であり実用的ではないこと、(2)インタビュー・研究対象がアマゾン、セールスフォース・ドットコム、イーベイ、RIM、デル・コンピュータ、P&G、タタ・グループ等そうそうたるイノベーション企業のCEOであり、正直「いまさら」感があったこと、(3)値段が高いことなどがネックになっていた。
一方、ソニーをはじめとするかつてのイノベーション企業の凋落に興味があったことなどから、思い切って購入した次第。

結果として、これからのビジネスを考える上で示唆するものがあり、かつ実用的にも耐えうる期待を裏切る内容であり、価格相応の価値があったと感じる。折り目やマーカーをつけた箇所は数知れず。

本書では「イノベーションの素質は、遺伝的な資質ではなく、必要な能力の3分の2は学習を通じて習得できる」とした上で、インタビューや分析にもとづき、イノベーターに必要な5つのスキルを掲げる。

(1)【関連付け】一見無関係に見える疑問や問題、アイデアを結びつけ、新しい方向を見出す能力。
(スティーブ・ジョブス「創造とは結びつけることだ」)

(2)【質問力】物事の探求に情熱を燃やし、ありとあらゆる質問をする。
(P.ドラッカー「正しい答えを見つけることではなく、正しい質問を捜すことが、重要かつ至難の問題だ」 )

(3)【観察力】イノベーターのほとんどが熱心な観察者。周りの世界を注意深くうかがい、物事の仕組みを観察するうちに、上手くいっていない物事に目が向くようになる。

(4)【ネットワーク力】イノベーターは多様な人々とのネットワークを通じてアイデアを探し、試すことに時間と精力をかけるうちに、物事を根本的に異なる観点から捉えるようになる。
(A.アインシュタイン「他人の思考や経験に触発されずに自分一人で行うことは、どんなによくても、いささかつまらないし単調だ」)

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