時の旅人 (岩波少年文庫) の感想
参照データ
タイトル | 時の旅人 (岩波少年文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | アリソン アトリー |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784001145311 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学 |
購入者の感想
ページをめくるのがもどかしく、それでいて一頁一頁を大切に読みたくなる美しい物語です。
イギリスの、その土地や歴史に根ざしたファンタジーが大好きですが、中でもこの物語は宝石のような煌きをはなちます。
ふとしたことから始まる魔法で過去へ現在へと旅することになる主人公、イギリスの田舎の生活のしっとりとした美しさ、ページから匂いたつようなハーブの香り、結ばれることのない初恋の物語・・・
私はハリーポッターの第一巻がベストセラーだった頃、ほとんど同時期に本書と両方を読みましたが、ハリポタはおかげですっかりかすんでしまいました。
イギリスの、その土地や歴史に根ざしたファンタジーが大好きですが、中でもこの物語は宝石のような煌きをはなちます。
ふとしたことから始まる魔法で過去へ現在へと旅することになる主人公、イギリスの田舎の生活のしっとりとした美しさ、ページから匂いたつようなハーブの香り、結ばれることのない初恋の物語・・・
私はハリーポッターの第一巻がベストセラーだった頃、ほとんど同時期に本書と両方を読みましたが、ハリポタはおかげですっかりかすんでしまいました。
時の旅人というタイトルから想像していたのは、自由に時を旅して過去を変えていく…
そんなお話でした。
でも、それは全く違っていて主人公には過去を変えることはできません。
時には、どちらのお話なのかと思うほど、過去と現在の境はあいまいで、時には混ざり合っています。
女王メアリーの歴史に詳しければもっと深く読むこともできるのでしょうが、
知らなくても、十分楽しめました。
この歴史の結末を知っている主人公の期待と絶望感が、文章から湧き上がってきていて、
読んでいる自分にもうつってしまうように思います。
とても美しい風景が語られているからこそ余計に、読後は切ない気持ちに包まれました。
何度も何度も読み返したい…でも、今はまだ、切なくて開けない…そんな気持ちになったお話です。
そんなお話でした。
でも、それは全く違っていて主人公には過去を変えることはできません。
時には、どちらのお話なのかと思うほど、過去と現在の境はあいまいで、時には混ざり合っています。
女王メアリーの歴史に詳しければもっと深く読むこともできるのでしょうが、
知らなくても、十分楽しめました。
この歴史の結末を知っている主人公の期待と絶望感が、文章から湧き上がってきていて、
読んでいる自分にもうつってしまうように思います。
とても美しい風景が語られているからこそ余計に、読後は切ない気持ちに包まれました。
何度も何度も読み返したい…でも、今はまだ、切なくて開けない…そんな気持ちになったお話です。