人生にとって意味のある勉強法 (PHP新書) の感想

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陰山氏の功績は今更書くまでもないと思います。「読み・書き・計算（そろばん）」、「早寝・早起き・朝ご飯」と
昔から言われていた事を教育現場で実践し成果を出すことで、
昔から当たり前に行われてきた事までを変えようとする教育改悪者たち、もとい教育改革者達から
子ども達を守ったことは、今後の日本の未来を少なからず左右したと思います。
本当に、今はなんでも変えようとする。経営でもそうですが、教育までも
旧来の良いものまでを変えてしまって、現場は右往左往している。子どもや、中堅どころのサラリーマンで割を食った
人は多く、その混乱の責任を取らずにのうのうと高給を取って暮らしている「上」の人間がなんと多い事か。
本当に暗澹たる気持ちになりますね。
少し横道に逸れましたが、今回は大人の勉強がテーマです。基本的には実用性の伴わない勉強は現実逃避
であると書いていました。例えば、今中学生・高校生の物理を分かりやすく解説した本が書店に並んでいますが、
それらを学んで自分は何をするか、つまり何に活かすつもりなのかを明確にしておかないと、無意味だと言い切っています。
アカデミックに戻っても仕方がない。これを読んで自分に思い当たる節があったので、反省しました。
学ぶ気力はあるけど、努力の方向性に確信が持てない人、仕事などで成果が出ない・・と嘆いている方は
一読しても損はないと思いいます。

「勉強法」と書かれた本は、とかくハウツーものが多いです。

しかし、この本は、単なるハウツー本ではありません。。

「私が考える教養の定義は小中学校で学んだことです。」
「では、勉強とは何か。それは集中する練習です。」
「集中とは脳を最大限に使うことです。」
子どもに勉強する意義を聞かれた時に、すぐにこういう
答えが返せたら最高ですね。

では、大人は何をどう学べばよいのか。
「大人は自分に必要なことだけを要領よく学べばいい」
これが、陰山さんの答えです。

成功者に学びつつ、必要なことだけを効率よく学ぶ。
それが、「大人の学び」なのです。

時間は無限ではありません。

自分にとって今、何が必要か。
あらためて考えるきっかけを与えてくれる一冊です。

ぜひ読んでみてください。