たけしの落書き入門 (とんぼの本) の感想

内容は
・笑いの心を忘れない作品とそれぞれのエピソード
・村上隆のアトリエでの対談
これを読んでいると枠にとらわれないで生きる楽しさが
絵などを通して伝わってくる。
そんな生き方をたけしさんは村上氏との対談で
『人をいい意味で裏切り続ける事であり
相手の手の内に入らず、誰ともつるまず、なおかつ
人を引きずり回すという状態が一番いい。ちょっとは
孤独になるけどひとつの世界に入っちゃうと終わりになる
気がする』と言っており村上氏も同じだと言う。
たけし氏はイメージが湧き上がるが技術が追いつかなくて
あのような形の作品になったと話し、色塗りが面倒で
途中から塗りだけ若いのに任せてるのもあるという。
ここらへんの力の抜き加減などを楽しく読ませてもらい、
ますますビートたけしという人が好きになりました。
映画監督として素人だから見えた感覚や、
子供が書く落書き要素の絵がいかに氏の作品の
アイデンティティであるかを
最後の一ページにまで綴られており
読み応えがあります。
笑いにした北野家のエピソードも氏の絵を引き立たせています。